食物繊維以外で便秘改善に効果のある栄養素はあるのでしょうか。
便秘には食物繊維の摂取は重要ですが、他にも便秘改善に効果のある栄養素があります。
食物繊維はたくさん食べているのに便秘が改善されない…
そんな人はこれから紹介する6つの栄養素を積極的に摂取してみましょう。
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目次
食物繊維+6つの栄養素で便秘を改善しながら痩せる
腸内環境を改善する便秘解消の食事とは、食べて腸を活発に動かすことができる食品を使った料理のことを指します。
具体的にはまず食物繊維です。
食物繊維で腸を掃除することで腸にとどまっていた毒素が排出されやすくなります。
これにより、便秘改善はもちろん新陳代謝がアップして痩せやすくなります。
また、肌のつやが良くなるといった効果も期待できるでしょう。
そしてこの食物繊維に
- オマレイン酸
- グネシュウム
- 乳酸菌
- オリゴ糖
- ビタミンC
- ハーブ&スパイス
などを組み合わせたさらに腸力アップが期待でき痩せやすい身体へと導いてくれます。
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排便力がぐんぐんと高まるオレイン酸
オレイン酸は腸を刺激しスムーズな排便をもたらすオレイン酸の代表はオリーブオイルです。
オイルというと太ってしまうと敬遠する人もいるかもしれません。
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は比較的短時間に多くとった場合、小腸で吸収されにくく大腸までその成分が行き届くため腸を刺激して排便を促してくれます。
イタリアやギリシャでは昔から民間療法で子供の便秘予防のために、
「スプーン一杯のオリーブオイル」
が使われてきたほど。
また、若返りのビタミンと呼ばれるビタミンE を含む上に脂溶性のビタミン類の吸収を促進する作用もある。
このようなことから美肌効果も期待できます。
オリーブオイルの中でも抗酸化作用が高いものがベスト。
オリーブオイルにはいくつかの種類がありますが、最も酸度が低いエクストラバージンタイプがお勧めです。
エクストラバージンタイプは、オレイン酸以外にビタミンE ポリフェノール葉緑素といった成分も含んでいます。
これらの成分は抗酸化作用体内で発生し、体に害を与える活性酸素の過剰な精製を抑える働きがあるので、
- 老化を遅らせる
- 病気を防せいでくれる
このような作用があります。
オレイン酸を豊富に含む食品
- アボガド
オレイン酸だけでなく食物繊維やトリプトファンなども豊富に含む優秀食品
- ナッツ類
油や塩で調味されていないものがお勧め。
皮付きならポリフェノールも摂取できる
- オリーブオイル
酸度が最も低いエクストラバージンタイプは風味や香り、栄養面で優れている
- オリーブの実
イタリアの大女優も美と若さの秘訣と語っていたほど漬物タイプは塩分が強いので注意
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便を柔らかくするマグネシウム
硬い便が改善し、排便がスムーズになるマグネシウムはミネラルの一種で、私たちの体の維持や活動に欠かせないもの。
食べ物から摂取されたマグネシュウムはその25から60%は小腸で吸収されます。
その時残ったものは大腸に達し、そこでたっぷりと水分を吸収します。
便に水分が少ないと便が硬くなり、便秘も悪化するのですが、大腸で水分が吸収されることで便が柔らかくなりスムーズな排泄の手助けになります。
水溶性食物繊維と組み合わせれば更に効果が期待できるでしょう。
1日最低1品目マグネシウム食品を食べて健康な腸をサポート。
マグネシウムには様々な刺激から腸の粘膜を守ったり、神経の働きを円滑にすることで腸のストレスを和らげたりする働きもあります。
新陳代謝と関係があることから、体温や血圧の調整筋肉の緊張の緩和細胞のエネルギーの蓄積と消費を助けるといった作用もあります。
しかし、現代の欧米化された食生活では日本人のマグネシウム摂取量は男女ともに不足気味となっています。
ですから、1日最低一品はマグネシウムを含む食品を食べると良いでしょう。
マグネシュウムを豊富に含む食品
- 納豆
マグネシュウムを豊富に含む上に低脂肪高たんぱく質なので、ダイエット向きの食品
- ほうれん草
マグネシュウム以外の栄養素も豊富なため、緑黄色野菜の王様と言われている。旬は冬。
- ひじき
マグネシュウムの他に、カルシウムや鉄などのミネラルバランスも良く含んでいる
- 豆腐
豆腐を作るときに凝固剤として使われる。にがりの成分がマグネシウムである
※一時期ニガリを飲むダイエット方法が流行っていましたがこの理由です。
ニガリを直接飲むのは腎機能の低下やニガリ無しでは便が出なくなるといった依存傾向になってしまいます。
腸の働きを活発にする乳酸菌
腸内環境を整える善玉菌を増やす働きがある私たちの腸内にはたくさん細菌が存在しています。
腸内環境は腸内を良好にさせる善玉菌と悪化させる悪玉菌のバランスによって左右されています。
乳酸菌は腸内で乳酸を放出し、悪玉菌の増殖を抑制善玉菌が住みやすい環境を保ってくれます。
これにより、腸の働きが活発になるため、便秘改善に役立ち、お腹もスッキリするのです。
また善玉菌は免疫機能にも影響されておりアレルギー症状や病気の予防にも効果があります。
食物性乳酸菌は腸内環境改善に効果的。
乳酸菌には
- 動物性の乳を栄養とする動物性乳酸菌
- 植物に含まれるブドウ糖などを栄養にして増殖する植物性乳酸菌
この2種類がありますが、腸力をアップさせるには、植物性乳酸菌がお勧めです。
植物性乳酸菌は胃酸の中でも行き抜き腸の奥にまでたどり着く力があるので、腸でその効果が発揮されやすいのです。
漬物味噌や醤油といった発酵食品など日本の伝統的な食べ物に含まれています。
一方、ヨーグルトやチーズなどの動物性乳酸菌は胃酸で死滅するため、腸にはなかなか届きません。
しかし死滅した菌は腸に運ばれ、善玉菌のエサになったり、毒素を体外に排出してくれたりするという働きがあります。
腸に届きやすいヨーグルトもあるので最近では動物性でも問題ありません。
乳酸菌を豊富に含む食品
- キムチ
食物性乳酸菌を豊富に含んでいる食品選ぶなら発酵タイプのもの
- 味噌
毎日摂るなら味噌汁をばわかめ、玉ネギなど特持つ繊維たっぷりの食品と一緒に摂るとよい
- 醤油
大豆が原料のため、タンパク質やイソフラボンが豊富減塩タイプがお勧め。
- 漬物
野沢菜漬け、すぐき漬け、ぬか漬けなど塩分が多いため、食べ過ぎには注意
腸の調子を整えるオリゴ糖
善玉菌を増加させ、便秘や腸の病気を防ぐオリゴ糖。
オリゴ糖には腸内の善玉菌であるビフィズス菌の栄養となりビフィズス菌の増殖をサポートする働きがあります。
生まれたばかりの赤ちゃんのお腹の中にはビフィズス菌がたくさんあるので腸内環境が良好です。
これは母乳の中にオリゴ糖が多く含まれていてそれを飲むことで、腸内のビフィズス菌の増殖が活発になるからだといわれています。
腸内環境が良くなれば便秘や便の臭いの軽減はもちろん、大腸がんなどの病気予防も期待できるでしょう。
1日3から5g が目安市販のオリゴ糖の利用もOK。
オリゴ糖は糖類の一種で、バナナ玉ねぎなど身近な食品に含まれています。
ただし、食品の中に含まれている量は100g あたりバナナでは0.3g。
玉ねぎ2.8グラムとわずか1日の摂取量の目安は3から5g ですから市販のオリゴ糖甘味料やオリゴ糖入りの食品も利用すると良いでしょう。
市販のオリゴ糖甘味料は砂糖などに比べてカロリーは半分ほど甘みも強いため、調理時の砂糖の代わりに使えばダイエットの強い味方になってくれるはずです。
オリゴ糖を豊富に含む食品
- 蜂蜜
オリゴ糖以外の栄養素も豊富なため、便秘や下痢などはもちろん、疲労回復や美肌にも効果的
- 玉ねぎ
一年中。入手しやすくさまざまな料理に甘みやコクを与えてくれるスグレモノ
- とうもろこし
トウモロコシに含まれるオリゴ糖は熱や酸に強く、コクのある甘みがあるのが特徴。
- バナナ
シュガースポットという黄色い斑点が出た時が、甘みも栄養価も高く、食べごろ
便通のきっかけ美肌に効果的ビタミンC
腸のぜん動運動を促進し、便意をもたらしやすくなるビタミンC
ビタミンCは腸で分解されるときにガスを発生させ、その効果で腸のぜん動運動を促進しスムーズな排泄をもたらしてくれます。
またストレスに対処するためのホルモンはビタミンC が原料になっているのでストレスによる腸の不調にも効果的。
また、ビタミンC には肌が紫外線でダメージを受けたときに生じる活性酸素を除去する働きがあるので肌のシミやクスミの改善も期待できるでしょう。
栄養素が損なわれやすいので、水洗いや加熱は手早く。
- ビタミンは水に溶けやすい水溶性ビタミン
- 脂質に溶けやすい水溶性ビタミン
がありますがビタミンC は水溶性のため、水に浸しすぎると栄養が流れ出てしまいます。
また基本的に熱に弱いため、加熱するとせっかくの栄養素が損なわれてしまうことになってしまいます。
さらに、取りすぎても体内に蓄積されず排出されてしまいます。
ですから調理方法を工夫し、小刻みに毎日摂るのがおすすめです。
ビタミンCは摂取しすぎても尿として排泄されるため過剰摂取の心配もありません。
また、ビタミンC自体のサプリメントは安く安全性もあるのでそちらで補っても問題ありません。
ビタミンC を豊富に含む食品
- パプリカ
カロチンの吸収を助けるビタミンP も豊富ピーマンよりも栄養価が高い
- かぼちゃ
ビタミンC だけでなく、カロチン、ビタミンE もたっぷり含む食物繊維も豊富な食品
- ゴーヤ
比較的熱に強く、加熱しても消失が少ない苦味成分には胃の消化力を高める働きも
- キウイフルーツ
1日1個あれば必要なビタミンC の70%が取れる食物繊維も豊富で腸におすすめの果物
腸に溜まったガスを排出ハーブ&スパイス
消化機能が高まり、腸の働きがアップするハーブは昔から病気やけがの治療でも愛用されてきました。
日本では主に漢方と言われており実はなじみ深いものなのです。
種類も豊富で、その多くは
- 消化、吸収の促進
- 食欲増進
というように消化を良くし、胃腸の働きをアップさせるものか、
- 疲労回復
- 鎮痛
- 殺菌
というように、心身や腸を健康にしてくれるようなものです。
またカレーを食べると汗が出たり体が温まったりしますが、これは彼に含まれるスパイスの影響が大きいと言えます。
ほとんどのスパイスは血行を良くし、新陳代謝をアップするもの消化や腸の働きを促進したりお腹の張りを和らげたり、便秘改善に役立つのもたくさんあります。
ですから、ハーブやスパイスを上手に食事に取り入れ、腸内環境改善にに役立てましょう。
腸がリラックスし、お腹がすっきりする。
ハーブの中でも腸の緊張を和らげリラックスさせる働きがあるのはペパーミントです。
ペパーミントはハッカという和名でも知られていて、古くから胃薬、頭痛薬などの代わりとしても利用されていたそうです。
ペパーミントを少し揉んでみると、スーッとした清涼感のある香りがします。
動きが鈍って便秘になった腸は緊張して収縮していますが、
ペパーミントに含まれているこのメントールという揮発性の油の中にある成分には緊張を和らげ腸の収縮を改善してくれる作用があるので、
お腹にたまったガスが出やすくなりお腹の張りも楽になるでしょう。
シナモンは体を温め、冷え&便秘改善に役立つスパイス。
中でもシナモンは体を温める作用が高い食品です。
漢方では桂皮や桂枝と呼ばれており血液を増やす末梢血管を広げるなども体を温める作用があることで知られています。
冷えと便秘の関係は深く冷えると便秘が悪化しそれによって血流が悪くなってさらに冷えるという悪循環を招くと言われています。
関連記事:冷え症改善したら便秘も治った。効果があった4つの生活習慣改善方法
また、腸は温度の変化に敏感で冷えを感じると緊張して収縮しますが温まるとリラックスして緩み活発に動き出します。
スパイスで体を温めることは便秘改善に非常に効果的なんです
腸に効果的なハーブ&スパイス
- コリアンダー
パクチーともいわれる。エスニック料理によく使われる
腸に溜まった毒素排出と新陳代謝アップ作用がある
- タイム
魚や肉の臭みを消す目的で使われるだけでなく消化促進やお腹のガス排出にも効果的
- しょうが
体を温めるので冷えによる便秘に良い消化機能を高め、お腹の張りも改善
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- バジル
消化不良や便秘を改善する。
神経を鎮め。ストレスを和らげる働きもある。
- ペパーミント
すーっとした独自の香りには消化を促進し、お腹の張りを緩和させる働きがある
- クミン
ガスがたまってポッコリしたおなかを改善する消化機能を高める働きもある。
- にんにく
腸の調子を整え、お腹のガスを排出するコレステロール低下の働きもある。
- ナツメグ
刺激的な香りがあり、インド料理でよく使われる消化を高め、便秘改善に効果的
- ターメリック
別名ウコン
カレー粉の約40%はターメリックと言われていて、整腸作用もある
- シナモン
独自の甘みと香りがある体を温める働きに優れている心身のリラックス効果も
まとめ
腸が喜ぶ食事を取り入れれば便秘が改善し、お腹はもちろん、全体的にスリムに腸の不調が減り美肌も手に入るでしょう。
無理なダイエットはやめて腸が喜ぶ食事を取り入れる。
腸を元気にして、美しく健康的に痩せるには食生活を見直すことが大切です。
東洋医学には食養生という言葉がありますがこれは食の観点から病気ではないものの。
いずれ病気に移行するかもしれない状態を防ぐための考え方です。
治療と同じくらい重要視されておりこの考えを取り入れクリニックもで腸の機能を高め、排便力がアップする食事指導を行っている施設もあります。
また女性はとにかく細くなりたいと無理なダイエットをしがち。
しかし不健康なダイエットは便秘や肌トラブルを招く原因にもなります。
これではせっかくの魅力も半減してしまいます。
この点腸からキレイになる食事なら便秘が改善してお腹から痩せるだけでなく、女性本来の美しさを取り戻す手助けにもなります。
毎日の生活に腸が喜ぶ食事を摂り入れ体の中からキレイになりましょう。