40代に入りなんか体調が思わしくない…。
健康診断ではほぼ正常な数値なのに毎日が辛いと感じていませんか?
- 体が嫌な感じで火照っていて汗が止まらない
- 子供の些細な一言で傷ついてしまい涙が止まらないほど悲しくなった
- 旦那の何気ない愚痴に怒りが噴き出てしまった
- 毎日が楽しいと思えなくなっている
こんな症状を感じているなら、それは女性ホルモンの一つエストロゲンの低下による更年期の症状かもしれません。
エストロゲンは女性が生きていく上で、自律神経や精神面、女性としての体つきなどをサポートしてくれていた分泌物。
このエストロゲンがどのような働きをしていてくれたのか、そしてこれから先どうしたらいいか解説します。
目次
女性ホルモンエストロゲン、プロゲステロンの分泌のメカニズム
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。
この2つのホルモンは月経のリズムに合わせて卵巣から分泌されています。
しかし、卵巣が勝手にホルモンを分泌しているわけではなく、脳の視床下部が女性ホルモンを出すように指令を出しています。
人の体も動きをコントロールしているのは脳ですが、脳の視床下部、下垂体は女性ホルモンだけでなく血液中に流れ込む様々なホルモンの分泌を調整しています。
女性ホルモンの分泌の流れ
まず脳の視床下部は下垂体を刺激するホルモンを分泌。
その刺激に下垂体が反応すると、今度は下垂体が卵巣を刺激するホルモンを分泌し、卵巣の中に眠っている卵胞に働きかけて、卵胞が成熟するように促します。
すると卵胞が熟成するプロセスの中で、エストロゲンが分泌され、エストロゲンが十分な量に達すると、これが刺激となって、今度は下垂体から黄体化ホルモンの分泌され、これによって成熟卵胞が破れて中の卵子が排出されます。
これが排卵です。
排卵後、残った卵胞の素質は黄体という組織に変わり、そこからエストロゲンに加えてプロゲステロンが分泌されます。
子宮内膜はエストロゲンの働きによって厚くなり、プロゲステロンによって受精卵の着床に備えます。
しかし、着床が起こらないと、黄体は2週間程度の寿命で退縮し、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量も急激に減少します。
これに反応して子宮内膜は、子宮の壁から剥がれ、血液とともに排出されます。
これが月経です。
女性ホルモンは、このように排卵をめぐる工程の中で分泌され、脳の視床下部や下垂体、卵巣との連携によってその分物量が調整されています。
思春期以降、性成熟期の終盤に来るまでの間は、この連携が正しく行われ、およそ28日前後の月経周期が維持されますが、40代に入るとこの連携が乱れ始め結果としてそれが不調へとつながっていきます。
女性ホルモンであるエストロゲンの減少する年代
エストロゲンは妊娠しやすい性熟成期の20代から30代に最も多く分泌されます。
この期間はおよそ20年間と長いため、この状態が延々に続いていくような錯覚に陥ってしまいがちです。
生理前は多少のイライラや不調はあるでしょうが、女性らしくいられるという年代。
しかし、実際は40代になるとエストロゲンの分泌量が減少し始め、40代後半になると減少する速度が急激になります。
これはエストロゲンを分泌する卵胞の数が急激に減少するためです。
こちらに厚生労働省より転載したグラフがあります。
女性は生まれたときに卵巣に約200万個の卵胞を蓄えていますか、40歳を過ぎる頃には卵胞の数が次第に減少し、卵胞の中の卵子も老化するため妊娠しにくくなります。
50歳頃には卵胞はほとんどなくなって、やがて月経もなくなります。
出展画像:厚生労働省
このようにして女性ホルモンの元である卵胞が減ってくると、脳の視床下部や下垂体がどんなに命令を出しても、卵巣からエストロゲンが分泌されなくなるため、視床下部はとても混乱します。
視床下部は女性ホルモンの分泌のほか、自律神経をはじめ、内分泌系、免疫系など体の重要な働きをコントロールする役割を担っているので、ここが混乱すると体のあちこちに影響が生じるのです。
加齢によってエストロゲンの分泌量が減るのは自然な事ですが、生活習慣やストレスによっても女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量は大きく左右され、その結果20代、30代でも様々な不調に悩まされる人も少なくありません。
エストロゲン減少による体の不調
このように卵胞から作られる女性ホルモン(エストロゲン)によって、女性の肉体面や精神面を支えてくれる大切な分泌物です。
このエストロゲンが減少した場合このような不調をきたすようになります。
エストロゲンが急激に減少すると視床下部が混乱し
- のぼせ
- 発汗
- 動悸
- 頭痛
- 肩こり
などといった不快な症状が現れやすくなります。
例えば、何気ない一言にとても傷ついて涙が止まらなくなったり、些細な旦那の愚痴に顔から火が出るように怒りがこみ上げてきたり。
身体的特徴でいえば、体温が5℃上がったかのように汗が止まらなくなるなど。
つまり卵巣機能の低下による自律神経の乱れ、これが更年期障害の正体なのです。
自律神経とは
自律神経は
- 心臓を動かす
- 呼吸をする
- 代謝や体温
- 発汗
- 血圧
- 消化
など生命維持に関わる様々な臓器や組織の機能を自動的にコントロールして一定に保つ働きをしている重要な神経で、文字通り自律しています。
暑い夏の日でも、寒い冬の日でも体温が一定に保たれているのは自律神経の働きということです。
そのため自分でコントロールすることはできません。
人によっては現れるエストロゲン低下による精神症状
エストロゲンが急激に減少すると前述のように体もあちこちで不快な症状が現れやすくなります。
また人によっては、
- 不安
- 緊張
- 抑うつ
- 意欲低下
- 情緒不安定
といった精神症状に悩まされることもあります。
さらに手のこわばりや、関節筋力低下などが主な登場になることもあります。
更年期の症状や原因は今だ完全には解明されていない
なぜこのような些細な症状が起こるのか、そのメカニズムは実はほとんど解明されていません。
しかし精神症状について言えば自律神経の乱れに加えて、この時期の女性を取り巻く環境や人間関係の変化を背景にした心理的なストレスも重要な要因の一つ考えられます。
具体的なメカニズムはわかっていなくてもエストロゲンの分泌量が低下したからこそ、不調があわられるというのは明確ということです。
更年期はいつから現れるの?
女性の体を育み、大切に守ってきた女性ホルモンのエストロゲンは、閉経によってほとんど分泌されなくなります。
日本人女性が閉経を迎える年齢は個人差はありますが、50歳から51歳が多くなっています。
閉経を挟む前後10年ほどの期間、おおむね45歳から55歳の間は更年期ということになります。
女性ホルモンエストロゲンの減少によって現れる更年期の不調の割合
この時期その元の急激な減少によって現れる不調には、症状の軽い人まで含めると10人中7、8人は何かしらの不快な症状を自覚していると思われます。
その中で日常生活に支障をきたし治療を必要とすることをいうそうな人は10人中2人から3人ほどと推測されています。
更年期の不調な症状はどれくらい続くの
かつては更年期に起こる症状の全てを更年期障害と呼んでいました。
現在は生活に支障が出るほどの重い症状のみを更年期障害と呼んでいます。
治療の必要がない程度も軽い症状を更年期症状と呼んで区別しています。
更年期障害、更年期症状のピークは2年から3年。
長くても5年くらいでおさまることが殆どですが、中には辛い症状が長引く人もいます。
人によっては生理前の辛い状態が永遠と続くという生きた心地がしないという人も多く潜在的に悩まされている問題。
若いうちは食事や睡眠が不規則だったり、運動不足だったりしていっても無理がきてしまいますが、そのツケは確実に更年期に回ってきます。
更年期は今という時間の延長線上
当たり前のことですが更年期は今という時間の延長線上にあります。
女性ホルモンの減少は女性なら誰もが経験することです。
なので今のうちから女性の体の仕組みや栄養、運動について知識や習慣を身につけ、自分に合ったバランスのとれたライフスタイルを心がる必要があるということ。
それが今を充実させそして自分らしい更年期を過ごすために必要なことなのです。
更年期の不調の現れ方は人それぞれ
ここで一つ不思議な点が出てきます。
エストロゲンの減少はすべての女性に起こることなのに
大して辛くも感じないままいつの間にか閉経を迎える人
もいれば
具合が悪くて寝込んでしまうほど辛い人もいる
のはなぜでしょうか。
それには大きく三つの原因が考えられます。
個人の体質
もともと自律神経失調症の傾向がある人はそうでない人と比べて同程度のホルモン変化にも強く反応する可能性があります。
取り巻く環境に伴うストレスの強さの問題
この時期の女性にはエストロゲンの減少による自律神経の乱れに加えて、種類の異なる様々なストレスがいくつも重なります。
借金や親の介護などに悩まされている人と、将来安泰な人とでは前者の方が更年期症状も強く出るでしょう。
そのストレスは個人がこれまでどう生きてきたかに深く関わってきますし予測できない部分もありますからこの人とは比べようもありません。
個人の性格
ストレスの受け止め方は個人の性格を深く関わっています。
- 上手にストレスを受け流せる人
- 思い悩む人
- 人の手を借りるのが上手な人
- 何事にも1人で頑張る人
物事の受け止め方や対処の仕方は人によって様々です。
それによって症状の現れ方や感じ方は変わります。
一般的に心理的に行き詰まってしまう人は、心配症の人や完璧主義の人、頑張り屋さんに多いようです。
更年期は寝ていればなんとかなるで解決できない
更年期はエストロゲンの低下、加齢、ストレス様々な要因が複雑に絡み合って症状を悪化させています。
今までと同じやり方や
「頑張ればなんとかなる」
「しばらく寝ていれば治る」
そういった気の持ちようだけでは解決しないことが多くなります。
いつまで経ってもよくならない症状や、エストロゲンの低下によって精神的にも参りやすくなります。
この時期は人生につまずきやすい年齢です。
生活習慣の改善は自律神経を安定させる効果がありますからもともと自律神経失調症の傾向がある人は特に今のうちから生活習慣を見直しておきましょう。
そして、自分の人生や置かれている状況を見極めて、家族や周囲のサポートも借りながら、また、時には専門医にも相談しながら自分なりの解決策を見つけていきましょう。
エストロゲンに頼らないで更年期を乗り越える方法はあります
加齢によって減ってしまう卵胞を増やすことは、残念ながら現代医学では未だ実現できないことです。
「じゃあこのまま辛い症状を何年も続けなければいけないの…」
と思うかもしれませんが、大丈夫です。
自分の体内で合成できなくなったエストロゲンも、似たような働きをもたらす食品を食べる事によって増やすことができます。
また、エストロゲンに頼らずとも、ドーパミンやセロトニンという違うホルモン分泌を促すことによって自律神経を正常化させることもできるのです。
これから先のケア次第で辛い症状からまた、女性らしく生きることは十分可能ということ。
こちらでは、女性ホルモンを増やす方法や、辛い更年期症状を楽になるための方法をまとめています。
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