更年期になると女性ホルモンのエストロゲンの分泌が低下し、その影響で
- 寝つきが悪くなった
- ホットフラッシュの影響で夜中途中で起きる
- 嫌な夢を良く見る
- 夜間に頻尿になる
など睡眠にも影響が出ている人も多くいます。
睡眠は生きる上で大切な行為の一つ、不眠が続くとホルモンバランスがさらに乱れ更年期の症状をより悪化させてしまいます。
イライラと悲しさと悲壮感が同時にやってくる感覚というのでしょうか…人生真っ暗と考えてしまいますよね。
しかし、睡眠さえしっかり取れるようになれば、精神も体も休まり更年期の症状を楽にすることも可能ということ。
人は人生を横半分の位置を眠って過ごしますが、これだけ膨大な時間を費やすのは、睡眠には大脳を休ませるという重要な役割があるからです。
体の疲労は身体を動かさず休息をとることで取り除くことができます。
しかし、大脳に蓄積された疲労は睡眠をとることでしか回復できません。
そのため睡眠不足が続くと
- 注意力や判断力作業能力などが低下
- 物事を悲観的に考えやすくなる
- 体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼす
など、健康を保つために睡眠は欠かせないのです。
目次
40代以降の更年期の女性は睡眠不足
40代の女性は家族や職場地域名とかが必要とされて毎日が忙しいだけでなく家事や育児には休日がありません。
平日週末を問わず慢性的に睡眠不足になりがちです。
平成22年国民健康栄養調査によると、女性の睡眠時間は40代は5時間未満の人が全体の1割
世界的に見ても日本人は睡眠時間が短いですね。
4時間以上6時間未満の人を合わせると5割近くになり、40代女性の睡眠時間がいかに短いかわかります。
そうした忙しさに加え、加齢やホルモンバランスの乱れによっても良質な睡眠が得られにくくなります。
更年期以降の睡眠のトラブル
加齢による症状としては
- 寝つきが悪い
- 早く目が覚める
- 夜中に何度も目が覚める
- 眠った気がしない
といったものがあります。
更年期はほてりや発汗の上に夜中に目が覚めてしまう。頭も見られますが、40代以降は様々なストレスを抱えやすいためそれらの不安や緊張を背景にした睡眠も少なくありません。
不眠はうつ病などの精神疾患の1症状として起こることもあります。
眠れない原因が何なのかを探るとともに、快適な睡眠を確保する工夫も大切です。
更年期の気持ちよく眠れる睡眠のコツは、自分に合った睡眠時間を毎日同じリズムでとること
私たちの体には生体リズムをコントロールする体内時計が備わっています。
体内時計の1日は25時間なのですが、太陽の光を浴びたり、朝食を食べたりすることで、そのズレをリセットしていきます。
体内時計がリセットされると、自律神経の一つである交感神経が優位に働き活動を促すホルモンが分泌されるので、日中体を動かすのに適した状態になります。
そして体内時計がリセットされてから15時間ほど経つと今度は副交感神経が優位になり、心地よい睡眠を促すホルモンが分泌されます。
夜、自然と眠くなるのはこのためです。
体内時計は不規則な生活だとすぐに崩れてしまう
ところが、体内時計は不規則な生活などまるでいとも簡単に崩れてしまいます。
体内時計は自律神経やホルモンの分泌と密接に関わっていますから不眠が続くと、朝の体内時計のリセットがうまくいかなくなり、夜眠れなくなるという悪循環に陥りやすくなります。
そのため、毎日同じ時刻に起床し、同じ時奥に眠ることは、単に規則正しい生活が良いというだけでなく良質な睡眠を確保するためにとても大切な習慣なのです。
お昼の強烈な眠気が来る場合
また、生体リズムとして人は午後2時くらいに眠気が生じ睡眠不足の時にはそれが顕著になることがわかっています。
午後の眠気を解消するには、昼寝がお勧めですが長すぎたり、夕方以降だったりすると夜の睡眠に影響してしまいます。
昼寝をするなら午後3時より前に20分から30分程度の短い時間眠るようにしましょう。
目を閉じて一瞬フッと落ちるような感覚を体験するだけでも脳はシャッキリとしてくれますよ。
理想の睡眠時間ってどれくらい
ではどれくらいの睡眠時間をとればよいのでしょうか?
人によっては4時間でも元気だし、自分は8時間は寝ないと駄目と言う人もいます。
実は睡眠時間の長さには個人差があり、高齢になるほど短くなるという報告があります。
例え短めであっても、日中元気で活発に過ごせるのならそれがあなたにとってのベストの睡眠時間ということ。
皆が知っている偉人でも睡眠時間はまちまちで、トーマスエジソンは4時間しか睡眠をしていませんでした。
かたやアインシュタインは10時間と、どの時間がベストなのかは人それぞれなので長い短いは気にする必要はありません。
自分に合った睡眠時間を知り、それを毎日同じリズムで確保できるようにしましょう。
更年期症状によって眠れない場合の対策
誰でも悩み事や心配があるとそれが気になるあまり眠れなくなることがあります。
これは脳と体がストレスに対抗しようとして、交感神経が優位に働き興奮した状態が続くからです。
更年期の症状はエストロゲンが副交感神経を刺激してくれましたが、減ってしまった分副交感神経に切り替えやすい方法を取り入れるようにしましょう。
眠るためには、副交感神経が優位に働き、リラックスした状態になる必要があります。
また眠らなくてはという焦りや今夜も眠れなかったらどうしようという不安は、それ自体がストレスとなって不眠に拍車をかけることがあります。
それで眠る前のつかの間、心身をリラックスさせる工夫をしましょう。
夜行う睡眠のためのリラックス方法
- 穏やかな音楽を聴く
- 半身浴
- ストレッチ
- 軽い読書
- アロマテラピー
など、自分にとって心が落ち着くものなら何でも構いません。
自律訓練法(瞑想)もおすすめです。
緊張がほぐれ興奮が収まるだけでなく、自律神経の働きが改善されてストレスの影響を受けにくくなります。
体を横にした状態でもできるので、心身をリラックスさせるのにはうってつけ。
ベットに入ってから行うとスムーズに入眠できるでしょう。
眠りを欲する日中の活動
日中の運動週間
日中の定期的な運動習慣は心地よい疲労感も手伝って寝つきがよくなり、熟睡をもたらします。
ただし、眠る直前に激しい運動をすると脳を刺激してしまうため逆効果。
かえって眠れなくなってしまうので体を動かすなら、眠る2時間前までにしましょう。
入浴
寝つきをよくするためにはベッドに入る30分から1時間ほど前に入浴を済ませると良いでしょう。
入浴で一旦上昇した体温が下がるときに自然と眠りに落ちやすくなります。
お勧めは低温半身浴です。
ぬるめのお湯で半身浴をするとリラックスでき、体も芯から暖まります。
入浴中は汗をかいているので入浴後は水分補給を忘れずにしましょう。
コーヒーや紅茶は中枢神経を刺激するカフェインが含まれているため、眠る4時間前以内に摂取すると、睡眠の妨げになります。
アルコールは入眠を促すものも睡眠の質を悪くするので、適量を心がけましょう。
気持ちよく眠れるための環境づくり
睡眠に適した環境を整える事も大切です。
睡眠に適した温度とは
- 春と秋は20度前後
- 冬は12℃から15度
- 夏場24度から26度
- 湿度は50%前後が目安
睡眠に適した明るさは0.3ルクスで月明かりと同じぐらいと言われています。
天井の照明は消し窓の外が明るい場合は遮光カーテンなどで光を遮りましょう。
その他
- 音
- 匂い
- 寝具
- 寝間着の肌触り
など感覚を刺激するものを自分に合うように調整するのもお勧めです。
更年期しっかり眠るための栄養素
日中の活動や、ゆったりとした入浴を心がけてもそれでもなかなかよい睡眠が取れない場合は睡眠に効果のある栄養素を摂取するようにしてみましょう。
トリプトファン
睡眠誘発ホルモンの元の栄養素、たんぱく質に多くふくまれている成分、豆類や肉類、魚介類など
ギャバ(GABA)
ストレス緩和作用のある栄養素、チョコレートのカカオやトマトに多く含まれる
テアニン
お茶に含まれるうまみ成分、リラックス作用や睡眠誘発効果がある。但しカフェインと相殺されてしまうので摂取は注意
サポニン
副腎皮質ホルモンに働きかけ自律神経の高ぶりをおさえてくれる栄養素。高麗人参や田七人参に多く含まれる
普段の食生活において、なるべく取り入れてみましょう。
しかし、食生活を大きく変えるのは大変です。
そんな時はこれらの成分が含まれるサプリメントで補うようにするのがよいでしょう。
実際これらの栄養素を摂るようになって、夜の心のざわつきや興奮が楽になりました。
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