適量食べても満腹感が得られないのは満腹中枢がイカれています。
例えていうならお風呂の給湯アラーム
一定の量が溜まったら音を出して適量を知らせてくれます。
このアラームが壊れていれば、いつまでも経ってもお湯が満たされたかわからない状態。
これが今のあなたです。
先天性ならプラダー・ウィリ症候群。16000人に1人発症される病気で満腹中枢が先天的に異常があり幼少期から過食と肥満、これに伴う合併症があります。
しかし、最近になって食べても満腹感が得られないのは後天的なものです。
「食事を適量で我慢できないなんて意識が弱い甘え」
一般的にはこのように言われます。
「それでも我慢できない私はダメな人間だ」
と傷ついているでしょう。
今我慢しても無駄です。火に油を注ぐようなもの。
私も2年以上経験しましたから間違いありません。
もう我慢はやめていいんです。
食事を我慢してもいかれてしまった満腹中枢を戻すことができません。
余計に満腹中枢がおかしくなります。
この記事で後天的になってしまった、食べても満足できないイカれた満腹中枢を正常に戻す方法を紹介します。
ちょっとだけ食べても心から幸せを感じられる体質に戻りましょう。
目次
食べても満足できない考えられる病気
- 過食症
- 糖尿病
過去3ヶ月以上で食べても満足することがなくなり、体調面や精神にも何らかの異常が出始めている場合は医療機関に相談されることをお勧めします。
満腹中枢がいかれてしまった原因
病気ではないにせよ、満腹中枢がおかしくなってしまい、食べても満足感が得られない。
という症状は誰しもなってしまう可能性があります。
若い頃スタイルもしっかり維持していて運動も食事も徹底管理。そんな絵に描いたような完璧な人でも、結婚出産を機に急激に太ってしまったなんて人も少なくありません。
満腹中枢がいかれてしまう原因はホルモンバランスにあります。
食欲を抑制するホルモンとは3つあります。
レプチン
レプチンとは、脂肪組織で作られる、食欲の抑制とエネルギー代謝の調節に関わるホルモン。
また交感神経を活性化させて脂肪を燃やし、エネルギーの消費を促すことで肥満を抑制する働きがあります。
セロトニン
セロトニンとは、「心の安定、バランスをとること」に作用する脳の神経伝達物質で、「脳内物質」「脳内ホルモン」のことです。
幸せを感じると分泌されやすい、通称幸せホルモンともよばれています。
エストロゲン
女性らしくいられるための機能として様々な働きをもたらします。
働きの一つにエストロゲンは、肥満ホルモンと言われるインシュリンの分泌を抑えてくれる働きがあります。
食欲抑制ホルモンが減ってしまう3つの原因
食欲抑制ホルモンが減ってしまう原因はいろいろありますと大きく分ければこの3つです。
ストレス
社会人になって太った出産育児をしたら激太りしたなんて経験あるのではないでしょうか。
ストレスによって様々なホルモン分泌が低下すると言うのは科学的な根拠も多く存在します。
実際ストレスを感じたらイライラして甘いものが食べたいお酒飲みたいと言う衝動に駆られましたよね。
このような衝動がストレスによる影響です。
関連記事:ストレスで太る原因や対策
睡眠不足
睡眠の時間が経過するとストレス抑制ホルモンであるレプチンが減少します。
さらに最悪なことに逆に食欲増進ホルモンと呼ばれるグレリンが増えてしまうんです。
常に眠くてストレスが溜まっていると、何か食べないと落ち着かない、ソワソワをするなんて言う感じあったのではないでしょうか。
たんぱく質、鉄分不足
20代後半からは食べないで痩せると言うのは難しくなります。
成長ホルモンの分泌の低下によって、脂肪が燃焼されにくくなる。
さらに脂肪燃やすための筋肉が体になくなってしまい脂肪を溜め込みやすい体質になってます。
そんな状態でお菓子やサラダだけで食生活をしていても、肝心の脂肪は燃えず、各種ホルモンのもとであるタンパク質が不足しているため食欲ばかり増進して痩せることができなくなります。
イカれてしまった満腹中枢を今日から元に戻す方法
「一日でも早くこのイカれた満腹中枢をどうにかしたい」
と思いますよね。
後天的の食べても満足できない症状は今日からでも改善することはできます。
薬のように即効性はありませんが少しずつ食欲は正常に戻っていくのでじっくり腰を据えて行ってみましょう。目安は2週間。
2週間で人生が変わると思えば簡単すぎて笑っちゃう位のことです。
6時間睡眠を確保
睡眠時間が短くなるとレプチンと言う強力な食欲抑制ホルモンが大幅に低下
逆に食欲増進ホルモンであるグレリンが増加します。
このボーダーラインの睡眠時間は約6時間。
どうしても育児や仕事でまとまった睡眠時間が取れない
ということもあるでしょう。
こういった場合は寝れる時に寝てしまうお昼寝を活用しましょう。
短時間の睡眠でも脳の疲れを癒しストレス解消に役立ちます。
完全に熟睡する必要はありません。
うつらうつらする一瞬落ちるといった感覚でもお昼寝は効果的です。
ストレスの原因を紙に書いて明確化する
ストレスが原因で食べ過ぎてしまうことはあることではないでしょうか。
しかしあなたが抱えているストレスをこれだとしっかり言えますか?
今ストレスを抱えていることがストレスというわけのわからない状態です。
このようなポケットの中で絡みきってしまったイヤホンを解きほぐす作業を始めてみましょう。
必要なのは紙とペンだけ。
紙は広告の裏でも使えばいいです。
やる事は簡単で、紙に「今何に対してストレスや不安、心配を抱えているか」を書き出すだけです。
誰かに見てもらうものじゃないので書式も適当で大丈夫。
とにかく頭に思いつく限り、ストレスの原因を書いていきましょう。
この方法は心理学の世界では行動認知療法、ブレンインダンプといわれています。
あらかた書き終わった後、紙を改めて見てみましょう。
「うわぁ汚い字だなぁ」というのはおいておいて「あぁ自分ってこういう悩みがあったんだ」
というストレスの原因が明確化できるようになります。
ストレス自体の根本的な解決にはなりませんが、「何が辛いのかわからないけど辛い」がなくなります。
レバーや赤身肉をしっかり食べてたんぱく質と鉄分を補給する
満腹感を感じやすくなるための栄養素はたんぱく質と鉄分です。
焼肉に行った後って妙に幸せな気分になったり、元気がみなぎっていませんか?
これは牛肉の含まれる、たんぱく質や鉄分による効果のおかげです。
赤い肉には鉄分が多く含まれているので、ダイエット中はしっかりと食べるようにしましょう。
- 牛肩ロース
- カツオ
- マグロ
- 鹿肉
- レバー
身体が資本のアスリートも、脂肪分が少ない赤身肉を好んで食べています。
最近のダイエットブームで「いきなりステーキ」が流行していますよね。
これも今の社会情勢によって幸せを感じにくくなった消費者の心理が鉄分とたんぱく質豊富なステーキに群がるのもうなずける話じゃないでしょうか。
毎日赤身肉を食べるというのも思ったより大変です。
金銭面や便秘のリスクもあるでしょう。
たんぱく質は、鶏肉や豚肉、魚介類、乳製品、卵、大豆製品などで補うようにしましょう。
体重/gのたんぱく質を1日の摂取で心がけてみましょう。(50kgなら50gのたんぱく質)
たんぱく質も毎日不足しがちならプロテインで補うようにしましょう。
鉄分は、普段の食事では補いきれないことが多い栄養素です。
- 鉄鍋を使って調理
- 鉄球を入れて汁物を作る
- 鉄分プラスのオヤツをプラス
- 鉄分サプリ(吸収の良いヘム鉄がおすすめ)を飲む
というように意識して鉄分を摂るようにしましょう。
食事でも補いきれない程の貧血の場合は、医療機関に受診されることをおすすめします。
大豆と発酵食品を食べてエストロゲンを増やす
大豆には「大豆イソフラボン」という女性ホルモンと同様の働きをしてくれる栄養素が存在します。
加齢によって減ってしまった女性ホルモンは大豆製品で補ってあげましょう。
ただ、大豆製品を摂取しても、腸内で分解され「エクオール」という栄養素にならないと効果は発揮しません。
腸内環境が悪玉菌だらけだと、エクオールの生成も難しくなってしまいます。
そんな腸内環境をよくする栄養素が発酵食品、納豆、ヨーグルト、味噌などですね。
つまりは大豆製品であり発行食品である「納豆」や「味噌」はイカれた満腹中枢を正常化してくれるスーパーフードということになります。
毎日の納豆は、肌艶を良くし、血圧を下げ、強烈な空腹感を抑えてくれる働きがあります。
納豆を毎日食べた健康効果についてこちらに書いています。
関連記事:納豆を毎日食べた結果血圧低下・痩せる・花粉症軽減と効果がヤバイくらいありました
まとめ
6時間はちゃんと寝て、ストレスを明確にして、たんぱく質と鉄分を摂る
薬や病院に頼らずともこれを2週間続けてみるだけ。
この間お酒もいいですし、スイーツもやめる必要はありません。
この3つだけやってみてください。
これだけで「あれ?今日はこれだけでお腹一杯だ」と感じてきます。
しかも「空腹だけど別にすごい食べたいってわけじゃないからいいや」と空腹を楽しむこともできるようになるでしょう。
これもちゃんと栄養とストレスと休養がとれている正常な状態に戻ったから。
給湯アラームは修理業者が必要ですが、人間は自己修復力が備わっています。
イカれた満腹中枢胃を治すための素材さえあれば治っていきます。
もう食べるのを我慢する必要はありません。
今回紹介した方法を実践すれば、自分自身を傷つけることはなくなります。